土曜日の昼過ぎに施設を訪れたときの記録です。

屋上駐車場は空いていて、館内の人もまばらでした。

その日は8%OFFの日。

ただし、割引を受けられるのはカード会員だけでした。

館内には入会ブースがつくられ、お菓子のつかみどりで人を集めていた。

当時の私は、それを見ながら、相当な施設のファンでなければ入会しないのではないかと書いています。

8%OFFは、弱い特典ではない。

買い物が8%安くなる。

数字だけを見れば、決して小さな特典ではありません。

欲しいものがあり、買う店が決まっていれば、うれしい割引です。

それでも私は、カードをつくる人がどのくらいいるのだろうと感じていました。

割引が魅力的かどうか。

それと、会員になるかどうかは、同じ判断ではないからです。

カードをつくる前に、いくつもの判断がある。

入会ブースを見つける。

立ち止まる。

説明を聞く。

申込内容を確認する。

そして、これからもこの施設を利用するかを考える。

販促を考える側は、8%OFFという数字を大きく見せたくなります。

でも、お客様が見ているのは割引率だけではありません。

手間をかけてでもカードをつくりたいか。

今後も使い続けたいと思えるか。

その判断まで含めて、入会なのだと思います。

お菓子のつかみどりは、きっかけにはなる。

当時の入会ブースでは、お菓子のつかみどりが行われていました。

まず足を止めてもらう。

説明を聞くきっかけをつくる。

その役割はあったのでしょう。

ただ、お菓子が欲しいことと、カードを持ち続けたいことは違います。

目の前の人をブースへ呼ぶ施策と、その人が会員になる理由。

ここを一緒にしてはいけない。

2009年の短い記録を読み返して、改めてそう思います。

会員になった後の理由まで考える。

会員募集では、入会数が目標になります。

でも、お客様にとって入会は始まりです。

カードを持っていることで、また来たくなるのか。

使うたびに便利さや得を感じられるのか。

施設との関係が少しずつ深まるのか。

一度だけ大きな割引があっても、その後に使う理由がなければ、カードは財布の中で眠ってしまいます。

会員を増やすことと、会員であり続けてもらうこと。

販促は、その両方を考える必要があります。

30年以上たっても、数字だけでは人は動かない。

広告や販促の仕事に30年以上関わってきました。

割引率。

申込数。

来店者数。

仕事では、数字を見ます。

もちろん数字は大切です。

でも、その数字の手前には、一人ひとりの小さな判断があります。

なぜ、この場で申し込むのか。

なぜ、このカードを持ち続けるのか。

なぜ、もう一度ここへ来るのか。

8%OFFと書けば、人が動くわけではありません。

特典の先に、その施設を利用し続ける理由があるか。

そこまで考えて、ようやく会員施策になるのだと思います。

この記事は、SCSPで2009年5月25日に公開した本人の記録をもとに、2026年時点で振り返ったものです。施設、店舗、カード施策の状況は当時の記録であり、現在の状況や実施効果を示すものではありません。

今回の記録

MEO、広告、SNS。どの手段が必要か決まっていなくても構いません。

いまの状況と、行く理由から一緒に整理します。

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