メニューを変える。
料理の見せ方を変える。
新しいお客さんにも来てもらえるように、店の魅力をもう一度考える。
なかなか大きな仕事です。
私は販促を担当しているので、新しいメニューをどう伝えるか、どんな広告を出すか、そんなことを考えています。
ところが、先日、新しいメニューの構成を見ていて、少し気になることがありました。
今までのお客さんは、どう思うんだろう。
新しい魅力を、どう伝えるか。
広告として考えれば、訴求できる材料はいろいろあります。
Instagram広告なら、こんな見せ方がいいだろう。
どんなポスターが必要だろう。
初めてのお客さんにも分かるようにしたい。
そんなことを考えていました。
でも、ふと気になったのです。
これまで来てくれていたお客さんにとって、この変化はどう映るのだろう。
そこが気になったのです。
新しいお客さんを呼ぶことばかり考えていないか。
リブランディングというと、どうしても新しいことに目が向きます。
新しい料理。
新しい価格。
新しい広告。
新しい客層。
もちろん、それは必要なことです。
でも、今までのお客さんはどうなるのだろう。
これまで何度も来てくれた人。
ランチを楽しみにしていた人。
友人を誘って来てくれた人。
そういうお客さんが、店を支えていたはずです。
その人たちが、新しい店にも来てくれるのか。
新しいお客さんを10人呼べたとしても、今までのお客さんが10人来なくなってしまったら。
それは成功なのだろうか。
もちろん、実際にそうなると決まったわけではありません。
ただ、そんなことも考えておかなければいけないと思いました。
広告でできることには、限界がある。
私は30年以上、広告や販促の仕事をしてきました。
広告を出せば、店を知ってもらうことはできます。
興味を持ってもらうこともできる。
うまくいけば、来店のきっかけにもなる。
でも、広告で料理の味を変えることはできません。
価格を変えることもできません。
お客さんが店で過ごす時間そのものを、広告で変えることもできません。
だからこそ、広告を考える前に、店のことを考える必要があるのだと思います。
誰に来てもらいたいのか。
その人は、なぜこの店を選ぶのか。
そして、今まで来てくれた人は、なぜこの店を選んでいたのか。
新しい魅力を伝えることと、これまでの魅力を残すこと。
その両方が必要なのかもしれません。
販促屋の仕事は、どこまでなのだろう。
正直に言えば、メニューを決めるのは私の仕事ではありません。
料理を考える人がいる。
店を運営する人がいる。
経営を判断する人がいる。
私は、その魅力をお客さんに伝える役割です。
だから、あまり余計なことを言うべきではないのかもしれません。
でも、広告を出した後のことを考えると、どうしても気になってしまう。
このメニューを、誰に伝えればいいのだろう。
今までのお客さんにも、来てもらえるだろうか。
そもそも、誰に来てもらう店なのだろう。
そこが曖昧なままでは、広告の方向も決まりません。
販促屋だからこそ、気になることがあります。
まだ、答えは出ていない。
今回のリブランディングは、まだ準備の途中です。
新しいメニューがどう受け入れられるのか。
どんなお客さんが来てくれるのか。
今までのお客さんが、また来てくれるのか。
それは、実際に店が動き始めなければ分かりません。
ただ、今回あらためて思いました。
新しいお客さんを呼ぶことだけが、集客ではない。
今まで来てくれていたお客さんに、また来たいと思ってもらうこと。
それも、立派な集客なのだと思います。
広告の仕事を30年以上やってきても、こんなことで悩んでいます。
でも、たぶん、こういうことを考えるのが好きなんでしょうね。
そこへ行くには、理由がある。
新しい理由をつくることも大切だけれど、今までの理由をなくしてしまわないことも、同じくらい大切なのかもしれません。
